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hitosato vol.3 p.18  休耕田を整備して野菜の栽培を行い、その野菜の栽培に、休耕田の近くにある里山から切り出した草木を燃やして手作りした草木灰と、近隣住宅街にある街路樹の落ち葉を使って手作りした腐葉土を使うという「農地と里山の一体的利活用」を進めている団体があります。 三田市沢谷地区で活動をするNPO法人SUN座です。 NPO法人SUN座は、三田市主催の野菜作り教室で出会ったメンバーが集まって平成16年に立ち上げられた団体です。野菜作りを田んぼでやってみたいという思いと、増え続ける休耕田を何とかしていかなければならないという思いが重なり、約2700㎡の休耕田を借りて活動を始められました。 里山の整備活動が始まったのは、野菜の栽培を始めて約5年が経ったころ。山の地主さんが「山の手入れも一緒にやってくれないか?」と相談を持ちかけたことから始まりました。 その話を聞いたとき、「山から切り出した草木を燃やして草木灰にすれば、今まで買っていた草木灰を買う必要がなくなる」と、農業を起点に里山の活用を思い立った現在代表を務める馬屋原二郎さん。偶然にもメンバーの中に間伐に精通した人がいたことも幸いし、農作業が閑散期となる冬の間に里山の間伐を行うことに。ここから農地と里山の一体的利活用が始まりました。 また、近隣自治会が拾い集めた街路樹の落ち葉を利用して腐葉土を作り、野菜の栽培に利用しています。収穫した野菜は、自治会の皆さんに販売し売上金を活動資金にするなど、地域の中でも広がりを見せています。 農業がきっかけで始まった里山整備も今年で3年目。行政支援も受け、ある程度の方向性が見えてきたと馬屋原さん。「シニアライフを過ごしているメンバーがほとんどだが、社会に役立っているという実感や喜びが出てきた。今後は遊歩道を整備し地域の人たちにも散歩してもらえるような里山にしたい」と話してくれました。NPO法人SUN座農地と里山の恵みを生かすNPO法人SUN座活動地 三田市沢谷地区    (関西学院大学     三田校舎南1km)活動日 毎週月・水・土曜日    9:00~12:00連絡先 TEL:090-8148-6728    (代表馬マヤハラ屋原)北摂里山を保全する人々

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