hitosato 2025 Vol.6
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北摂里山の13年TOYAMA」が世界で語られるようになった。私自身も最「hitosato」第1号の刊行は2012年だった。その設立されて13年の北摂里山博物館。コロナ禍の影響で内容のあるフォーラムが2024年暮れに挙行された。周年行事が盛り上がるのは、それなりの実績に裏打ちされているからである。実際、北摂里山博物館の成果には見るべきものがある。里山が人々の生活から放棄され、荒廃が始まって半世紀を超える。一方、里山の意義に目覚め、保全を画策する活動も展開される。しかし、生活の場としての意味を失った里山を維持管理するのは難しい。もともと里山は国の施策に伴って生み出されたものではない。日本列島に住む普通の人々の生活が描き出した風土の一面である。人々の生活型が変われば、自然に滅んでしまうものだろう。それを、典型的なかたちで維持している稀有の場を核に、北摂地域で維持管理する実験が実行されているのである。活動の原動力となっているのは、地域の人たちを中心とする意識の高い人たちの、里山を愛し、そこから学ぶ歓びである。もちろん、行政の助けは大きな力となっているが、あるべき姿を描き出すのは活動する人たちである。里山にふさわしいその展開が、周年事業の盛り上がりにもつながる。2年前の生物多様性条約のCOP10(名古屋)を契機に、日本から「SATOYAMA」が世界に向けて提起され、「SA近刊行した英文書で、人と自然の共生という日本人の生き方兵庫県立有馬富士公園(三田市)210年の周年事業が13年経過後になったとはいうものの、

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